身体で考える

あれにすべきかこれにすべきか…悩んで答えのでないときがあります。
そんなとき慌てて決めずにじっくり待つことが必要なときもありますが、頭で考えずに身体で考えるというのも大切なことかもしれません。

損得や不安から決めようとするのは頭で考えています。
人間は頭だけで生きているわけではありません。
頭も含めた身体全体で生きているのです。
そうなると身体の意見も聞いてみたいですよね。

頭ではなく身体で決めたことは、不思議と不安は少なく底から力が湧いてくるような感じがします。
肚を決めるなんて言葉もありますね。
身体の中でも特にお腹、下腹で考えるとよいようです。
そうすると頭で考えるのとはまた違った考えや選択肢が浮かんでこないでしょうか。

身体は非常に賢い存在です。
身体が「うん」というような考えは何だろう?どんな感じだろう?
時には身体に相談してみてはいかがでしょうか。
きっといい答えが見えてきますよ。

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治療はやりすぎない

鍼灸治療を行う際の大切なことの一つとして、やりすぎないことがあります。
痛いところや辛い症状は早くなくして差し上げたいのですが、それを1回の治療で「なくそう!」と頑張るとかえって悪化してしまうことがあります。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉がありますが、本当にその通りなのです。

人の治癒力は大変繊細なもので鍼やお灸などの刺激を受けると、バランスをとりながら少しずつ少しずつよい方向へと変化していこうとします。
鍼灸の施術が終わってもその変化は続いていきます。
ですので治療が終わった時点で10点満点を目指してしまうと、さらにそこからも変化は進みますので、10から逆に9、8、7…と戻っていってしまうのです。

身体が自由に動こうとする余裕を残して治療を終えることが大切なのですね。
そうすることで身体は丁寧にゆっくりとバランスをとりながら変化していくことができます。
それは自分で運動したりお肌の手入れをしたりといったことにも通じることかもしれません。
やり過ぎはかえって悪化してしまうということをよく考えて、8分ぐらいにとどめておきましょうね。

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心身から休めと言われたら

1日の中で、1週間の中で、1年の中で、人生の中でしっかりとお休みはとれていますか?
休息とは身体を休めること、心を休めることの両方があると思いますが、なかなか充分に休めているという方意外と少ないのではないでしょうか。
仕事や勉強や家事などもちろん大切なことではありますが、休息も同じぐらいもしくはそれ以上に大切なことです。
時間ができたら休むのではなく、休むことをちゃんとスケジュールに入れておかなくてはなりません。

もししっかり休息がとれていないとどうなるでしょうか?
そうすると強制的に休まざるを得ない状況が訪れます。
すなわち身体や心の調子を崩したりして、やむを得ず休まなくてはいけない状況になってしまうのですね。
ぜひそうならないように、意識して休む時間をしっかりとるよう心がけましょう。

でももしも調子を崩してしまったら…。
ここはひとつ「今は休みどきなんだ」と気合を入れてしっかりと心身を休めましょう。
充分お休みしないまま活動を始めると、またすぐに調子を崩して同じ状況が訪れてしまいますよ。

ちょっと休み過ぎかな?と思うぐらいでちょうどいいのかもしれません。
急がず騒がずゆったり構えませんか。
心配しなくても大切なものはそんなにすぐなくなったりしません。

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