身体の欲していることはシンプル

身体は機械と違って、自然治癒力という素晴らしいものが備わっています。
ケガをしたり病気になっても、それを治そうとする自然の働きが身体には備わっていますよね。
指先を切ったとしてもいつの間にかふさがり、風邪をひいたとしてもいつの間にかよくなっています。
薬も助けてはくれますが実際に治しているのは身体自身です。
辛い症状を薬などで抑えている間にせっせと身体が傷や病気を治してくれているのですね。

その治癒力をしっかりと発揮するためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは身体が欲していることをシンプルに行うことです。
身体はそんなに複雑なことをしてほしいとは言っていません。
ただしっかり動いてしっかり眠って、適度に食べてほしいと言っています。

何だ~と思うような誰でも知っている簡単なことですよね。
ですが、いざ実践しようと思うとなかなか難しいものです。
運動するのは面倒くさい、忙しくて睡眠時間を確保できない、ついつい食べ過ぎてしまう…などなど。

ですが、このシンプルなことに真面目に取り組むことで、身体の治癒力が発揮されやすい身体をつくり、身体や心の調子が必ず大きく上向いてきます。
シンプルなことというのは丁寧に取り組むとすごい力を発揮してくれるものなのです。

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不調を感じられる身体

健康でどこも痛いところがない、辛いところがないというのはとても幸せなことですよね。
ですが、不調を感じられるような身体を持っていることも幸せなことかもしれません。

どこも辛いところがないから健康だと思っていても、実はそうでない場合があります。
身体の感覚が鈍くなっているために、不調を感じることができない身体になってしまっているのですね。
本当は身体は辛いというサインを送っているにも関わらず、それをキャッチすることができなくなってしまっているのです。
いろいろなことに強い刺激を求める方にその傾向が強いような気がしています。
刺激の強いものを好んでいるとささいな変化を受け取ることができにくくなってしまいます。
そういった場合は、積もった不調が突然強い痛みとしてやってきたり、大きな病として出てきたりする場合があるので要注意です。

ですから小さなことでも不調を感じられるというのはとても大切なことなのですね。
不調を感じても健康でないから辛いと思わずに、身体が送ってくれているサインだと思うと、それにともなって生活習慣を改めたり自分に負担のないよう環境を整えたりしていくことができます。
そう思うと不調もちょっとありがたく思えてきます。

健康だから大丈夫と思っている方も、ときどき自分の身体にゆっくり気持ちを向けて、身体のサインを見落としていないかな?とチェックしてみてくださいね。
そうすることで健康な身体を長く維持することができますよ。

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「生きることはすごいこと」

「生きることはすごいこと」
安野 光雅/河合 隼雄 著
講談社SOPHIA BOOKS

画家の安野光雅さんと臨床心理学者の河合隼雄さんが対談されている本です。
とても面白いのでぜひ読んで頂きたいのですが、タイトルがとてもいいですよね。

生きることというのは本当にすごいことです。
どんな環境でもどんな状況でもどんな健康状態でも生きているというのはすごいことです。
それが実感できてくると、日々の悩みも小さなものに思えてくるかもしれませんね。

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何もしないことをする

もうすぐゴールデンウィークですね。
通常通りお仕事の方もいらっしゃると思いますが、いつもよりお休みを取られるという方も多いと思います。
お休みはどのようにお過ごしになりますか?
どこか出かけよう、普段できないことをしようなどいろいろ考えていらっしゃるかもしれませんね。
そんな中で「何もしないことをする」というのはいかがでしょうか?

のんびりする、好きなことをするというのとも違って文字通り本当に何もしないのです。
今はあれをした方がいい、これをした方がいいという情報がたくさんあふれています。
そんな情報に触れていると何もしない時間がもったいなく思えたり、怠けているような気がして焦ってしまうことはないでしょうか。

ですが何もしないことというのは実はすごい力を持っているのです。
テレビも見ない、スマートフォンも見ない、本も読まないでただただぼんやりしていると、ふだんあれこれしているときにはなかなか働くことのない自分の内にあるものが動き始めます。
自分にとって必要なものは外にあるのではないかとつい考えがちですが、自分の内には非常に豊かなものが詰まっています。
その豊かなものを展開するためには何もしないという時間がとても大切になってくるのです。
花開くような変化を促すためにはその花が開くための静かでゆっくりした時間が必要なのです。

何もしない時間を長く過ごした後には、ふと何かしてみようという気になったり、いつもと違った考えが浮かんできたり、何か思いもかけないことが起きたりするかもしれません。
また何もしない時間というのは心身の内側を活性化し治癒力を高めることにもなります。

何かすることももちろん大切ですが、ときには何もしないという時間をとってみてはいかがでしょうか。
いざやってみると時間を持て余したりして意外と難しいことに気づかれるかもしれません。
ですが慣れてくるうちにいつもとは違うゆったりとした自分に触れることができますよ。

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ゆるむことで自然に動く

不調というのは、身体がアンバランスのまま固まってしまった状態といえます。
できればそんな風に固まることなくやわらかい身体を目指したいものですね。

やわらかい身体というのは前屈ができるとかそういうことではなく、身体の内側のバランスが少し崩れてもすぐにもとの状態へと戻ることのできる身体です。
それは心にも同じことがいえるかもしれませんね。
そのような心や身体は少し「?」という状態になったとしても、すぐにもとのよい状態へと戻ることができます。

健康というのはバランスのとれた状態のことですが、もともとバランスのとれた状態というのも固まった形でバランスがとれているわけではなく、外からの刺激や内からの刺激にゆらゆらと揺れながらもバランスを保てる状態をいったものなのですね。

不調というのはアンバランスに固まった状態ですから、まずその固まった心身をゆるめなくてはいけません。
ただ無理にバランスのとれた状態に戻そうとするのは、ボキッと硬い枝を折るようなもので、かえって他の部分を痛めてしまうことになりかねません。
まずゆるめることが何より大切なのですね。

固まった心や身体をゆるめることができると、本当によくできたもので自然とバランスに向かって心身は動き始めます。
どういう状態がバランスのとれた状態なのかは心や身体自身がよく分かっているのです。

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