寝るときに姿勢が定まらない…
夜布団に入ってさぁ寝ようというときに、何だか姿勢が定まらない…と感じている方はいらっしゃいませんか?
別に腰が痛いとかそういうわけでもないのだけど、何となく仰向けでは寝にくい気がして、左を向いてみたり右を向いてみたり…。
そのような理由で鍼灸院に来られる方はあまりいらっしゃいませんが、他の不調で鍼灸の施術を受けているうちに「夜寝るときに何だか仰向けが楽になってきました」とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。
経絡=経脈+絡脈
鍼灸では体の見えないエネルギーの通り道である「経絡(けいらく)」上の「ツボ」に鍼やお灸を使って働きかけ、その経絡の流れを整えていきます。
経絡は、縦の流れの「経脈」とそれらをつなぐ「絡脈」からできているのですが、縦の流れの経脈は、頭のてっぺんから足の先まで流れる川のようなものです。
この川がサラサラと健やかに流れていれば問題ないのですが、体のバランスが崩れているときは、うまく流れなくなったり淀んだりしています。
またときには、この川である経脈が糸のようにひきつってしまうことがあります。
経脈がひきつりを起こすと…
ミシンで縫っているときに、糸がひきつるとまわりの布はクシャクシャッとしてしまいますよね。
これと同じように経脈がひきつりを起こすと、経脈まわりの体が布のように一緒にひきつってしまうのです。
そうすると、体をまっすぐ伸ばして寝ようとしても、何だか寝にくい…ということになります。
経脈は目に見えませんので、体の方を見てもひきつりはなかなか分かりません(ただし経脈のひきつりが進んでくると、だんだん腰なども一緒に曲がってきます)。
ストレッチなどをすれば伸びるのかというと、伸びるときもありますがなかなか難しい場合が多いです。
鍼灸の施術を受けることで経絡の流れが整います
鍼灸の施術では、どのような症状であっても経脈・経絡を整えていきますので、たとえ他の不調が気になって施術を受けていても、経脈の引きつりがゆるみ仰向けに寝やすくなってくるというわけなのです。
このように鍼灸では、思ってもみなかったことがいつのまにか改善しているということが、いろいろありますよ。
ぜひ自分の体の変化に、目を向けてみてくださいね。