咽喉頭異常感症(のどの違和感・つまり感)について

病院で異常はないと言われたけれど…

「のどに何かがつかえている感じがする」「つまった感じがする」「違和感がある」。
気になって病院で検査をしてもらったけど、何も異常がないと言われた。
このようにのどの症状で困って悩んでいる方が、意外と多くいらっしゃいます。

のどに違和感やつまり感を感じるとき、逆流性食道炎や咽頭炎、ポリープまたは腫瘍などの病気である場合もあるので一度医療機関で診てもらうと安心ですが、異常はないと言われたのに違和感が続くと不安になるし辛いものです。

原因の多くはストレスだと言われたりもしますが、自分ではそんなにストレスがかかっているとも思えないしどうすればいいのだろう…と思ってしまうこともありますよね。
確かに心の面が原因となって起こることもありますが、鍼灸ではまた少し違う考え方からアプローチします。

梅核気とは

東洋医学では、この「のどの違和感」のことを古い言葉で「梅核気(ばいかくき)」と言ったりします。
梅の種がのどに詰まっているような感じという意味です。
昔からこのような症状に悩む人たちがいたのですね。

また同じ梅核気でも詳しくお話を伺ったりお体を見させて頂くと、実は少し症状や状態が異なっていることが分かります。
ずっとつまった感じが続いていることもあれば、前触れもなく急にのどがつまってきたり、飲み込むときに違和感を感じたり、咳ばらいをしないと気が済まない感じだったり。

東洋医学では体の栄養やエネルギーである「気」「血」「水」といったものが、今どのような状態でどのような動きをしているかで体の状態を考えたりします。
いろいろな不調は、その気血水のバランスが崩れることで起きるのですが、梅核気も同じようにバランスが崩れたときに起こります。

どのようにバランスが崩れるのか

具体的には、以下のような状態になっていることが多いです。

◆下半身が冷えたために、上半身に「気」が集まり停滞している
◆下半身に「気」などのエネルギーを閉じ込めておくはずの力が弱まり、上にエネルギーが上っている
◆血のめぐりが悪くなり、それにともない上半身に「気」が渋滞している

放っておくと温かい空気が自然と上に上っていくように、「気」もすぐに上に上ろうとする性質があります。
それが不自然に上半身に集まって停滞したままになってしまうと、その停滞したものをのどの違和感として感じやすくなってきます。

同じのどの違和感でもそれぞれ原因と状態が異なってきますので、お体をしっかり見させて頂きながら原因となる崩れてしまった気血水のバランスをととのえ、また上に滞っている気のめぐりをよくするような施術を行っていきます。
のどの違和感を感じて間もない場合は、比較的すみやかに改善されることが多いです。
どうぞ早めにご相談くださればと思います。

併せてカウンセリングを受けることもできます

また、のどの違和感とともに「強いストレスがある」「心が不安定で辛い」といった場合には、臨床心理士(公認心理師)のカウンセリングをご紹介することもできます。
どうぞお気軽にご相談ください。