自分の内に眠る種

自分の内には自分でも気づかないような素敵な種が眠っています。
この種はうまく育てることができると、芽が出てぐんぐん成長し青々とした葉を繁らせます。
そして美しい花を咲かせ、その後には立派な実がなることもあります。

そんな種だったらさっそく育ててみたいものですが、困ったことにこの種、育てるのがなかなか難しいのです。

植物はいろいろな種類がありますから、その植物に合った育て方をしなくてはなりません。
どんな気候が適しているのか、水やりはどのぐらいの頻度ですればいいのか…等々、その植物の特性をよく知らなくてはいけません。

自分の内に眠るこの種は、取扱説明書があるわけではないので育てるのが大変です。
気をつけて自分でよくよく性質を見極めなくてはなりません。

どんな環境が適しているのか、どんなものが好きなのか、どんなことに喜びを感じるのか…。
まわりの人たちとは育て方とは違うので、自分で自分をよく知る必要があります。
うっかり他人と同じように育ててしまうとうまく成長せず、しおれたり病気になったりしてしまうこともあります。
ときに他人の助言が参考になるときもありますが、頼りになるのは自分の観察力なのですね。

適した育て方を見つけるまでは大変ですが、ていねいに観察しながら試行錯誤を続けていきましょう。
育て方が分かってくると、あるときスイッチが入ったかのようにぐんぐんと成長し始めます。
そして思ってもみなかった花を咲かせたり実をつけたりするのです。

どんな花が咲くのかどんな実がなるのか楽しみですよね。
誰でも必ず内なる種を持っています。
自分の性質やリズムを大切にしながら、慌てずにゆっくりと育てていってくださいね。