眠りはほてった身体を静める

睡眠についてお話を伺っていると
なかなか充分に質のよい睡眠をとれている方は
少ないように思います

日中忙しいと寝る前のゆっくりできる時間が貴重で
つい寝るのが遅くなってしまったり
そもそも帰りが遅くて寝る時間が遅くなってしまったり
別にすることはないけれども
何となくテレビを見ていたり
スマホを見ていたら遅くなったなど
そんなことはありませんか

昨日は寝るのが遅かった
今週は睡眠不足だなど
睡眠については1日単位、週単位で
みてしまいがちですが
近頃「睡眠負債」ということがよくいわれているように
長期的に見てもよい睡眠がとれていないことが
心や身体に大きな影響を及ぼしてきます

東洋医学で考えると
健康のためには陰陽のバランスをとることが大変大切です
いろいろなことが陰陽で考えられますが
日中の活動を陽とすると睡眠は陰になります
そうするとバランスをとるためには
日中の活動(陽)で活性化した心身を静めるために
睡眠(陰)がとても大切になってきます

ほてった心や身体をクールダウンしてくれる働きが
睡眠にはあるのですね
そのほてりを放っておくと
心や身体がオーバーヒートを起こして
いろいろな不調や病につながっていくこともあります

身体を診させて頂くと
今は陰が不足している方がとても多いように感じます
いくつも原因があると思いますが
睡眠がしっかりとれていないというのも
理由の一つなのです

ぜひ今日から睡眠をしっかりとって
心や身体のほてりを静めることを
意識してみてくださいね
そうやって質のよい睡眠を積み重ねていくことで
心身の修復機能も高まり
今現れている不調も
少しずつ改善されていくかもしれません

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陰を大切にする

陽気な人、陽気がいいなど
陽という文字には明るくてよいイメージがありますね
それに比べると陰気な人という言葉が
よくないイメージを持っているように
陰にはあまりよいイメージがないかもしれません

ですが陰と陽は本来どちらがよい悪いもなく
比べられるものではありません
性質の違いなのですね

陽は明るい、熱い、速い、軽い、躍動的、外に向かう力
陽は暗い、冷たい、遅い、重い、静か、内に向かう力
といった性質の違いを持っています
陰と陽はお互いが支え合い
それぞれどちらもなくてはならない大切なものなのです

ですが今は陽の方が重視されているような気がしませんか
明るく活動的な方がよいとされ
速く効率のよいものを求めがちです

陰と陽どちらもなくてはならないものですが
鍼灸の世界では陽は陰に従うと言われ
陰を重視して治療を行なっています
陽は外に向かう力ですから
陰が内に向かう力で引き締め留めていないと
力が全部外に飛んで行って散り散りになってしまうのです

明るく活動的でいるばかりでは
自分の中が空っぽになってしまうかもしれません
速く効率のよいものばかりを求めると
大切なものを見落としてしまうかもしれません

自分の中の陰の性質、陰の状態、陰の時間を
もっと大切にしてみませんか
それは静かに休むことだったり
自分の内向的な部分を大切にすることだったり
ゆっくりと物事に取り組むことだったりするかもしれませんね

そうやって陰を大切にすることで
陽もより輝きを増していきます

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気は巡らせて養う

気を使う・気にする
気を休める・気にかける…など
“気”に関する言葉というのは
実にたくさんありますね
東洋医学では文字通り気というエネルギーが
身体を巡っていると考えています

鍼灸治療ではその気を調整することで
心身のバランスを整えていくのですが
気に関する言葉がたくさんあるように
自分でも毎日の暮らしの中で
気を動かしたり減らしたり増やしたりしています

どうやったら大切な気を養うことができるのでしょうか
気は適度に使い巡らせることが大切です
基本的に身体をのびのび動かしたときは気も動いています
身体とセットになって気が動くと思って
頂くといいかもしれませんね
頭だけ使ったのでは気を巡らせることはできません
頭に気が集まりのぼせた状態になってしまいます
今は頭に気が偏った状態になっている方がとても多いです

気は適度に使うことで身体の底からどんどん湧き出てきます
使わない方が溜まるような気がしてしまいますが
そうではありません
適度に使い動かし巡らせることで気が充実してくるのです

ただ病に臥せっている方、療養中の方
非常に疲れやすい方など
極端に気を消耗している場合は
巡らせる気の量自体が少なくなっていますので
じっと心身を休めある程度気が溜まるまで待つことが大切です
溜まってきたら少しずつ身体を動かしていきましょう

ハードな運動をしなくても
身体の隅々まで気がめぐるようなイメージを持って
身体を動かすことで気が巡ります
歩くときにイメージするのもよいかもしれませんね

気が動くことは本来とても気持ちがよいものです
毎日の暮らしの中で少しだけ“気”を意識してみませんか

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夏の冷え

今年の夏は本当に暑い日が続いていますね
この暑さですから体調を崩す方も大変多いです
ですがそれと同じぐらい冷えによって
体調を崩されている方もいらっしゃいます

熱中症の予防のために
暑さに身をさらさないようにすることは大切ですが
冷房や冷飲食で身体を冷やし過ぎると
今度はそれが原因となって不調を招いてしまうことがあります

冷房はどうしても下に冷たい空気がたまりますから
足元から冷えが入ってきます
ですので上半身は汗をかいていても
お腹や足が冷えていらっしゃる方が多いのです
この時期冷えのために
こむら返りを起こす方も多いです

予防のためには扇風機で空気をかき混ぜたり
足元を冷やさないように
職場や家にいるとき、寝るときに
短いレッグウォーマーをすることをおすすめしています
足首あたりは重要なツボが集まっていますので
冷やさないようにすることが大切です
特に妊婦さんは気を付けてくださいね

胃は身体のエネルギーを作る工場です
胃の働きが弱るとエネルギーを作る力も弱まり
疲れやすくなったりだるくなったり
食欲がなくなったりしてしまいます
暑さで食欲がないと思っている方も
実は冷飲食が原因で胃の働きが弱まっている
という場合もあるのですね

水分を補給するときはなるべく常温のものや
辛くなければ温かいものをとってください
また胃に負担をかけないように
消化のよいものをとるようにしてくださいね

大変暑い夏ですが冷えにも気を付けて
元気に秋を迎えましょう!

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身体の症状はすべてつながっている

初診時にはいろいろな質問が載っている問診票を書いて頂き
一番辛い症状、その他気になっている症状
睡眠の状態、お通じの状態、食欲の有無や胃腸の調子など
詳しくお話を伺います

たとえば腰痛が辛くて来られた方にも
睡眠、お通じ、食欲の有無など詳しく伺います
一見関係なさそうに思えますよね
早く治療してくれればいいのになんて思う方も
もしかしたらいらっしゃるかもしれません

しかし腰が痛い場合も原因が腰にあるとは限りません
それよりも今その方全体がどういう状態になっているのか
腰痛として現れている症状の大元の原因は一体何なのか
それを考えて治療していくことが大切なのです

腰の痛みの他にも便秘があって
目の疲れがあって爪がよく割れたり
夜中目が覚めてしまうなんていうことをお聞きした上で
脈やお腹を診させて頂くと
なるほどなるほどと大元の原因が
だんだんと浮かびあがってくるのですね

健康なとき身体全体がAという状態だとすると
バランスが傾いたときは
Bという状態になってしまいます
そのBという状態が腰痛や目の疲れといった
いろいろな症状を身体に現すといった感じなのです

ですので腰が痛くなったとしても
腰だけが悪いわけではないのですね
全身のバランスが崩れていることで
腰痛という一つの症状が出ているわけです

どこかに症状が出ていたとしても他の不調や症状は
大元ですべてつながっているのです

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