自分の素朴な性質

人は生まれながらそれぞれ特徴ある体質を持っています。
あまりお腹いっぱいには食べられないとか、疲れると目にくるとか体力には自信があるとか…。
もちろん環境や生活習慣などによって変化することもありますが、生まれ持った元々の体質というものが必ずあります。

この体質は性格とも関係が深く、たとえばイライラしやすいとか不安になりやすいとかそういったことも含まれます。
体質と性格は表裏一体のものなので、体質+性格=性質といってよいかもしれません。
この性質を自分で知ることは、生きることを楽にしてくれます。

自分はどんな性質かな?と考えたとき、実は目が疲れやすいとか不安になりやすいとかいったことはとても表面的なものです。
もっともっとその性質を素朴にシンプルに考えてみます。
子どもの頃にさかのぼってみると、分かりやすいかもしれません。

たとえば、ゆっくり、鋭い、おおらか、大胆、繊細、速い…いろいろなものがありますね。
これを突き詰めていくと次のように陰的なものと陽的なものとして表すことができます。
陰:冷たい・遅い・内に向かう・重い…
陽:熱い・速い・外に向かう・軽い…

これに当てはめて陰的な人、陽的な人といういい方もできますが、陰陽というのは陰の中にも陽があり、陽の中にも陰があるといわれています。
そういえば熱くて冷静な人もいますし、内向的で素早い人もいますよね。
そういう陰陽の視点から自分を考えてみるのも面白いものです。

素朴な性質からは大きな可能性を感じることができます。
自分の性質を細かく見るのではなくシンプルに考えることで、本当の自分に合ったものごとを見極めやすくなります。

人生の土用を意識する

土用は春夏秋冬それぞれの季節の間に年4回あります。
春土用だったら春と夏の間、夏土用だったら夏と秋の間というように、季節と季節の間に土用があるのですね。

あまり知られていないこの土用ですが、とても重要な役割を担っています。
たとえば春から夏へと変わるときですと、急に春から夏へと変わるのは大変です。
仕事でも混乱が起きないように、担当者が変わるときには引き継ぎ期間がありますね。
この引き継ぎ期間が土用なのです。

ところで人生をよく春夏秋冬にたとえることがあります。
生まれてからこの世を去るまでを大きく春夏秋冬にたとえることもありますが、わたしたちは人生の中でいくつもの春夏秋冬を繰り返して生きているともいえます。
辛い時期を冬にたとえたり、希望が見えてくると春だと感じたりします。

この人生の春夏秋冬の間には、もちろん土用があります。
それぞれの季節の合間合間に、準備期間、移行期間のような土用があるのですね。

土用というのは実は大きく大きくエネルギーが入れ替わるときです。
このときに急に次のことを始めようとか変えようとするのではなく、しっかりと準備期間をとることが大切です。
少し休息のようなものを入れて、心や身体を次のエネルギーに慣らして準備することで、次のステップでスムーズにものごとを進めることができます。

今は世の中のスピードがとても速いですよね。
ですがときにはゆったりと流れる自然と自分を重ねてみるのもおすすめです。
そして次の季節が見えてきたら、この土用を少し意識してみてはいかがでしょうか。

ガス欠になる前に

東洋医学では、何かものごとを行うには「血(けつ)」が必要だといわれています。
血というのはホカホカしたガソリンのようなもので、これがしっかり「肝(肝臓のようなもの)」に貯蔵されていることでいろいろな活動を行うことができます。
ガソリンタンク(肝)にガソリン(血)があることによって、活動ができるということなのですね。

この血は、活動したりものごとを根気よく行ったり目を使うことで多くを消耗します。
血を消耗するということは、ガソリンがなくなってしまうことですから、ここでしっかり休息しないとガス欠になってしまいます。
ガス欠になるとうまくやりたいことができずにイライラしたり、身体にもいろいろな不調が出てきてしまいます。

ところが休息が必要なときでも、何かしよう何かしようという方が多いようです。
うまくできないのは、休息が足りない血が足りないからなのに「頑張りが足りない」「もっとやらねば」と思ってしまうのです。

血が足りないと頭もうまく働きません。
しっかり休んでガソリンタンクがいっぱいになってからの方がいい考えが浮かんできますし、いきいきと気持ちよく活動することができます。

「ガソリンの量はどうかな?」ときどき気にしながら、ガス欠になる前にしっかり休んでくださいね。

易と東洋医学

タイトルをご覧になって、なぜ易と東洋医学が関係あるの?と思われた方多いかもしれません。
易というと「当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉があるように、占いのイメージが強いですからそれこそ占いと東洋医学にどんな関係があるの?と思われますよね。

東洋医学は陰陽の哲学を基本としているのですが、その陰陽哲学は実は易思想から生まれたものなのです。
易というのはこの世界すべてのものや事象を陰陽でとらえ、その働きを説明するために易の記号を使って表したものです。

易の記号というのは陰を「- -」で陽を「ー」で表現します。
このシンプルな記号を使って万物を表そうだなんて面白いですよね。
この「- -」と「ー」を3本重ねたり(韓国の国旗に記されています)、6本重ねたりしてさらに複雑な表現を可能にしています。

たとえば暑い暑い真夏は陽「ー」を6本重ねて表します。
陽というのは熱、明るさなどを象徴していますから、それを6本合わせて夏を表現するのですね。
それでは真冬はどうでしょうか。
これはご想像通り、寒さ、暗さなどを象徴する陰「- -」を6本重ねて表します。

この陰「- -」と陽「ー」を6本合わせると64通りの形があります。
易占いとは占いの結果をこの64通りで示したものです。
陰陽を知るには易を勉強するといいと言われています。
陰陽に興味を持たれたら、まず易占いから始めてみるのも一つの方法かもしれませんね。

身体から感情をととのえる

体調を崩したとき「原因はストレスかなぁ?」と思ったりするように、感情や精神の動揺は身体に影響を及ぼします。

東洋医学では、そのストレスになる感情を怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7種類に分けています。
なぜ分けるのかというと、その感情の種類によって身体の反応が違いバランスの崩し方も異なってくるからです。

たとえば悲しみで胸がいっぱいと言うように、悲しみは胸にある肺と深く関係がありますし、驚いて腰が抜けるという言葉のように驚きは下半身と関係が深いです。
それぞれの感情によって身体の反応も違ってくるのですね。

このように感情の動揺は身体に影響を及ぼしますが、逆もしかりです。
肺が弱っていると悲しい気持ちになりやすくちょっとしたことでクヨクヨしますし、下半身が弱っていると驚きやすくなります。
つまり身体のどこかが弱っていると、それに対応する特定の感情が動きやすくなってくるのですね。

ということは悲しみが強いときやビクビク驚きやすいとき、身体をととのえることでそれが和らいできます。
これは強い怒りや恐怖感など、7種類のどの感情にもいえます。

身体のバランスがととのっていると、気持ちがゆったりとし落ち着いていることができます。
感情に振り回されて辛いとき、身体からアプローチするのも一つの方法なのです。