信頼して待つ力

今の世の中はテンポが非常に速いですから、何ごともポンポンとスピーディに進んで行くことがよしとされるようなところがありますね。
ですが人の身体や心というのはそういった速いテンポよりも、本来はとてもゆっくりゆっくりと変化しているのではないでしょうか。

自然に目を向けてみると、どんなに世の中のテンポが速くなっても、四季の移り変わりが急にやってくるわけでもありませんし、蒔いた植物の種から急いで芽が出てくるなんてこともありません。
人も自然の一部ですから、どんなに急いで行動したり動こうとしても根底にはゆったりと自然のリズムが流れているのです。
急いで行動した分、身体の内側や心の内側が急いで変化するかといえば決してそうではないのですね。
変化にはやはりたっぷりとした時間が必要なのです。

身体や心はいつもよい方向、よい方向へと進もうとしています。
ですが、それにはどうしても時間がかかるのです。
それが待てずにあれやこれやとやってみたくなるのですが、そこはぐっと我慢することが試されているように感じます。
時が熟すのを信頼して待つ力が必要なのかもしれませんね。

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胃を冷やさず夏バテ予防

今年の初夏は暑いですね。
今から熱中症予防に意識して水分を摂られている方多いと思います。
暑いですからがぶがぶと冷たい飲み物を飲みたいところですよね。
ですが、冷たい飲み物を飲むのはちょっと待ってください。
大切な胃を冷やしてしまいます。

胃は身体のエネルギーをつくる製造工場のようなものです。
その工場では、お鍋をぐつぐつコトコト煮てエネルギーをつくり出しています。
そしてそのエネルギーを使って私たちの身体をつくったり、活動したりしています。

ところが冷たい飲み物をとったりして、そのお鍋を冷やしてしまうとどうでしょう。
ぐつぐつと煮ることができなくなって、大切なエネルギーをつくり出せなくなってしまいます。
すると身体がだるくなってきたり、食欲がなくなってきたりと全体の調子がダウンしてきます。

ですので水分を摂るときには、常温のものか温かいものを飲んで胃を冷やさないようにしましょう。
毎年夏バテしている方は、これに気をつけるだけでもずいぶんと身体の調子が変わってきますよ。

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心=身体

心がストレスを受けると頭が痛い、お腹が痛いなどと身体に症状が出ることがありますね。
またその逆に身体の調子が悪いと弱気になったりイライラしたりと心の調子が崩れることがあります。

東洋医学では心と身体を分けて考えません。
心と身体を分けないということは、「心と身体は関係が深い」というよりも「心=身体」なのではないかと思っています。
★という人間の本体があるとしたら、★のある側面がA(心)であって、★のある側面がB(身体)なのではないかと思うのです。A(心)=★=B(身体)という感じで、AもBも同じ★を表現しているのではないでしょうか。

ですから身体に症状が出ているということは、人間本体の★に何か起きているわけですから、心にも何か”?”なことが起きているのではないかと考えています。
ということは心の調子が悪いときは身体にも何かしら変化が起きています。
これは施術の際に身体を診せて頂くとよく分かります。
イライラしているときはみぞおちの近くが硬いとか、ストレスがあるときは頭皮が硬いとかいろいろと身体に現れています。

そう考えると身体をケアするということは身体プラス心もケアすることになりますね。
もちろん心のケアも同じです。
心をケアすることはプラス身体のケアにもつながっています。
身体がゆるむと心もゆるみ、心がゆるむと身体もゆるみます。

身体からのアプローチ、心からのアプローチともにいろいろと方法がありますが、ちょっとした調子の崩れなど方法を選ぶことができる状況のときは、自分のケアしやすい方からアプローチしてみるといいかもしれませんね。

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身体の欲していることはシンプル

身体は機械と違って、自然治癒力という素晴らしいものが備わっています。
ケガをしたり病気になっても、それを治そうとする自然の働きが身体には備わっていますよね。
指先を切ったとしてもいつの間にかふさがり、風邪をひいたとしてもいつの間にかよくなっています。
薬も助けてはくれますが実際に治しているのは身体自身です。
辛い症状を薬などで抑えている間にせっせと身体が傷や病気を治してくれているのですね。

その治癒力をしっかりと発揮するためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは身体が欲していることをシンプルに行うことです。
身体はそんなに複雑なことをしてほしいとは言っていません。
ただしっかり動いてしっかり眠って、適度に食べてほしいと言っています。

何だ~と思うような誰でも知っている簡単なことですよね。
ですが、いざ実践しようと思うとなかなか難しいものです。
運動するのは面倒くさい、忙しくて睡眠時間を確保できない、ついつい食べ過ぎてしまう…などなど。

ですが、このシンプルなことに真面目に取り組むことで、身体の治癒力が発揮されやすい身体をつくり、身体や心の調子が必ず大きく上向いてきます。
シンプルなことというのは丁寧に取り組むとすごい力を発揮してくれるものなのです。

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不調を感じられる身体

健康でどこも痛いところがない、辛いところがないというのはとても幸せなことですよね。
ですが、不調を感じられるような身体を持っていることも幸せなことかもしれません。

どこも辛いところがないから健康だと思っていても、実はそうでない場合があります。
身体の感覚が鈍くなっているために、不調を感じることができない身体になってしまっているのですね。
本当は身体は辛いというサインを送っているにも関わらず、それをキャッチすることができなくなってしまっているのです。
いろいろなことに強い刺激を求める方にその傾向が強いような気がしています。
刺激の強いものを好んでいるとささいな変化を受け取ることができにくくなってしまいます。
そういった場合は、積もった不調が突然強い痛みとしてやってきたり、大きな病として出てきたりする場合があるので要注意です。

ですから小さなことでも不調を感じられるというのはとても大切なことなのですね。
不調を感じても健康でないから辛いと思わずに、身体が送ってくれているサインだと思うと、それにともなって生活習慣を改めたり自分に負担のないよう環境を整えたりしていくことができます。
そう思うと不調もちょっとありがたく思えてきます。

健康だから大丈夫と思っている方も、ときどき自分の身体にゆっくり気持ちを向けて、身体のサインを見落としていないかな?とチェックしてみてくださいね。
そうすることで健康な身体を長く維持することができますよ。

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