回復はらせん状に

病が回復するときというのは
誰でもすっとよくなってほしいものですが
実際はなかなかすんなりとよくなることは
少ないものですね

何となくよくなったり悪くなったり
そのうち気づいたら治っていたということが
多いのではないでしょうか

病や不調というのは
心や身体の状態がアンバランスになったまま
固まっているようなものです
それを生活習慣を改めたり治療を受けたりして
徐々に本来のバランスのとれた状態に
近づけていくのですね

そのとき欲を出して一気に治そうとすると
急に心身のバランスが変わるために
かえって不調が出かねません
鍼灸の治療でも一気に治そうとはしません
あまり急に治そうとすると
逆にどこかにゆがみが出てしまうのです

ですので今日はこのぐらいまで
変化させても大丈夫かな
というように様子を見ながら施術をし
あとは少しずつ新しいバランスのとれた状態に
馴染んでいくのを待つのです
それを繰り返すことで
ゆっくりと玉ねぎの皮が1枚ずつむけるように
やわらかに変化していくのですね

すぐに治りたいかもしれませんがそこは我慢をして
上向きではあるけれども少しずつ少しずつ
よくなったり悪くなったりを繰り返しながら
らせん状に回復するのを待ちましょう
慌てずゆっくり構えていきましょうね

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自分のリズムを見つける

植物の種を蒔いてみると
植物によって発芽する時期が違いますし
成長する速度も違います
花や実をつけるタイミングも違いますよね

それと同じように人もそれぞれ
芽を出す時期や成長のペースは
本来大きく異なっているものです

よく「マイペースにいきましょう」
という言葉がありますが
それをどのぐらい実行できているでしょうか

今はどうしても世の中のスピードが速いので
テキパキと物事を片づけることが求められたり
時短がよしとされたりしますよね

ですがそのスピードは
本当に自分に合っているでしょうか
人が15分かけて行なうところを
1時間かかってもいいのではないでしょうか

仕事などなかなかそれが許されない場面が
あるかと思いますが
自分は時間がたっぷりいるということを認識して
できるだけ工夫をしながら
その特性を生かすことは大切なことです

もちろん速い人は速い人なりに
そのスピーディな特性を
生かすことが大切ですよね

自分のペースで行こうと思っても
周りには自分と異なったペースの人が
いることがほとんどですから
つい自分のペースを見失ってしまいがちです

ですから意識して
それぞれのスピードやリズムを尊重しながら
自分の持つリズムも受け入れて
同じように尊重することがとても大事です

自分の持つリズムを理解し
守ることができるようになると
焦りやイライラが減ってきて
心身のバランスも整ってきます
自然界と自分のリズムが呼応するのかもしれませんね

そうしてそのリズムから
植物の花と同じように
自分らしさがキラリと光るものを
生み出すことができるようになります

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風邪は休みどきのサイン

朝晩寒さを感じるようになってきましたね
この季節夏の疲れが出たり
寒暖の差が身体に響いたりして
風邪をひかれる方が多いです

風邪をひくとすぐ治さなきゃ!と
病院に行ったり薬を飲んだりして
仕事や家事や勉強を
いつも通り続けようとされるかもしれませんが
できればそういったことは一旦ストップして
ゆっくり心身を休めることが大切です

風邪をひいた原因は冷えたから?
寝不足したから?などと
直近のことに原因を求めます
そういったことももちろん原因のひとつですが
風邪というのは
なかなかいいタイミングでひくことが多いのです

身体の疲れがたまって
身体を休めなくてはいけないときだったり
日常に追われて自分を大切にしていなかったり
忙しさにかまけて心を置き去りにしていたり
そういうとき強制的に「リセットしてほしい!」
と身体が風邪をひくものなのです

風邪というのは誰でもひくものですが
かかってみると辛いものです
ですがさっさと治してしまおうと思う気持ちを
一旦横に置いてちょっと立ち止まってみませんか

ゆっくり休んで身体や心が充分に休まると
風邪をひく前よりも心身にしなやかさが戻ってきます
そして肩の力を抜いて物事に取り組めるようになったり
新しい視界が開けてきたりします
前より一段階レベルアップするようなものかもしれませんね

仕事の都合でどうしても休めない!
という場合もあるかもしれませんが
風邪を上手にひいて心身を休めることは
将来大病にならないためにもとても大切なことです
小さな風邪ひとつでもぜひ大事にしてみてくださいね

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陰を大切にする

陽気な人、陽気がいいなど
陽という文字には明るくてよいイメージがありますね
それに比べると陰気な人という言葉が
よくないイメージを持っているように
陰にはあまりよいイメージがないかもしれません

ですが陰と陽は本来どちらがよい悪いもなく
比べられるものではありません
性質の違いなのですね

陽は明るい、熱い、速い、軽い、躍動的、外に向かう力
陽は暗い、冷たい、遅い、重い、静か、内に向かう力
といった性質の違いを持っています
陰と陽はお互いが支え合い
それぞれどちらもなくてはならない大切なものなのです

ですが今は陽の方が重視されているような気がしませんか
明るく活動的な方がよいとされ
速く効率のよいものを求めがちです

陰と陽どちらもなくてはならないものですが
鍼灸の世界では陽は陰に従うと言われ
陰を重視して治療を行なっています
陽は外に向かう力ですから
陰が内に向かう力で引き締め留めていないと
力が全部外に飛んで行って散り散りになってしまうのです

明るく活動的でいるばかりでは
自分の中が空っぽになってしまうかもしれません
速く効率のよいものばかりを求めると
大切なものを見落としてしまうかもしれません

自分の中の陰の性質、陰の状態、陰の時間を
もっと大切にしてみませんか
それは静かに休むことだったり
自分の内向的な部分を大切にすることだったり
ゆっくりと物事に取り組むことだったりするかもしれませんね

そうやって陰を大切にすることで
陽もより輝きを増していきます

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気は巡らせて養う

気を使う・気にする
気を休める・気にかける…など
“気”に関する言葉というのは
実にたくさんありますね
東洋医学では文字通り気というエネルギーが
身体を巡っていると考えています

鍼灸治療ではその気を調整することで
心身のバランスを整えていくのですが
気に関する言葉がたくさんあるように
自分でも毎日の暮らしの中で
気を動かしたり減らしたり増やしたりしています

どうやったら大切な気を養うことができるのでしょうか
気は適度に使い巡らせることが大切です
基本的に身体をのびのび動かしたときは気も動いています
身体とセットになって気が動くと思って
頂くといいかもしれませんね
頭だけ使ったのでは気を巡らせることはできません
頭に気が集まりのぼせた状態になってしまいます
今は頭に気が偏った状態になっている方がとても多いです

気は適度に使うことで身体の底からどんどん湧き出てきます
使わない方が溜まるような気がしてしまいますが
そうではありません
適度に使い動かし巡らせることで気が充実してくるのです

ただ病に臥せっている方、療養中の方
非常に疲れやすい方など
極端に気を消耗している場合は
巡らせる気の量自体が少なくなっていますので
じっと心身を休めある程度気が溜まるまで待つことが大切です
溜まってきたら少しずつ身体を動かしていきましょう

ハードな運動をしなくても
身体の隅々まで気がめぐるようなイメージを持って
身体を動かすことで気が巡ります
歩くときにイメージするのもよいかもしれませんね

気が動くことは本来とても気持ちがよいものです
毎日の暮らしの中で少しだけ“気”を意識してみませんか

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