内側から起こる病の原因

東洋医学では、病の原因は大きく3つに分けられます。
それを内因、外因、不内外因といいます。

病の原因が自分の内側から起こるもの(内因)と、外側から来るもの(外因)、その中間にあるようなもの(不内外因)に分けられるんですね。
その中で、今回は内因についてお話します。

内因、内側から起こるものとは何でしょう?
それは感情が過度に動くことなのです。
その感情、心の動きをさらに詳しく見てみると「怒、喜、思、悲、憂、驚、恐」の7つに分けられます(七情)。
これらの感情の動きが病の原因になっていると考えられているのですね。

たとえば怒ることを「腹が立つ」「頭に来る」などといいますが、過度に怒ると気が上に上るといわれています。
気が上に上るといわゆるのぼせた状態になってしまい、それが続くことで心身に色々な不調が出てきます。

怒りは気を上らせますが、感情によって気の動き、変化が異なります。
よく不調の原因がストレスによるものといいますが、どの感情が動いたかによって心身がどう変化するのかも違ってくるのですね。

内因の中に「喜」があります。
喜ぶことはいいことじゃないの?と思いますよね。
喜ぶと気が緩むといわれています。
適度な喜びは気を緩ませ心身を調和させます。
ですが、過度な喜びは心身を緩ませ過ぎて負担になるのです。

どの感情も決して悪いものではありません。
自然な感情は豊かな心を育んでくれます。
ただそれが過度になると心身を傷つけてしまうのですね。

病の原因についてはまたお話したいと思います。